古代史

うんこが歩いた話・西行

西行法師

願はくは花の下にて春死なん そのきさらぎの望月のころ

美しい歌ですね。

この歌の通り、西行は旧暦2月になくなったそうです。

西行は当時平安貴族がファンになるほどの有名な歌人でしたが、おもしろい話がたくさん伝わっています。

西行は旅の途中でうんこがしたくなって、野糞をします。

そうしたらそのうんこが歩きだしたんですね。

その時に詠んだ歌がこれです。

いかなる旅もしてみたが、くその横這いこれ初めなり

西行は実は蟹の上にうんこをしていたんですね。

とりあえず、Wikiより

西行(さいぎょう)、元永元年(1118年) – 文治6年2月16日(1190年3月31日)は、平安時代末期から鎌倉時代初期にかけての武士・僧侶・歌人。父は左衛門尉・佐藤康清、母は監物・源清経女。同母兄弟に仲清があり、子に隆聖、女子(単に西行の娘と呼ばれる)がある。俗名は佐藤 義清(さとう のりきよ)。憲清、則清、範清とも記される。出家して法号は円位、のちに西行、大本房、大宝房、大法房とも称す。

勅撰集では『詞花集』に初出(1首)。『千載集』に18首、『新古今集』に94首(入撰数第1位)をはじめとして二十一代集に計265首が入撰。家集に『山家集』(六家集の一)『山家心中集』(自撰)『聞書集』、その逸話や伝説を集めた説話集に『撰集抄』『西行物語』があり、『撰集抄』については作者と目される。

秀郷流武家藤原氏の出自ですね。

武士として生きていましたが、23歳の時に出家をします。

諸国を旅してたくさんの和歌を残しました。

なげけとて 月やはものを 思はする かこち顔なる わが涙かな

これは百人一首に採用された歌ですね。

孤高の歌人

出家してすぐは鞍馬山にこもっていたようですが、そこから奥州、みちのくまで旅をします。

みちのくひとり旅!!

西行と言えば庵をつくり、そこに独りで住まう偏屈じじーのイメージがあります。

実際西行庵ともいわれるくらい、まあちょっとシンプルなお部屋でシングルライフを楽しんでいたようです。

いろいろとこだわりがあって、うるさそうな感じがしますね。

兼好法師と通ずるところがあるような気もします。

ちょっとシニカルな人。

西行の生きた時代は、保元の乱、平治の乱、源平合戦と戦乱がありました。

保元の乱といえば崇徳院ですが、西行は崇徳院とは一つ違いで親交が深かったと言います。

崇徳院の百人一首に採用された歌です。

瀬を早み 岩にせかるる 滝川の    われても末に 逢はむとぞ思ふ

実は崇徳院の母である待賢門院璋子(たいけんもんいんたまこ)は西行のあこがれの人であったと言われています。

保元の乱は白河法皇が崩御され鳥羽上皇が院政をはじめ権力を手にした途端に、崇徳天皇に譲位をせまることによっておきます。

ここから先はもう泥沼になっていくわけですが、崇徳院は騙されて戦いにも敗れ逃げ惑うことになってしまいます。

そのときにも西行は崇徳院のもとをたずねています。

山家集1227番

世の中に大事出で来て、新院あらぬ様にならせおはしまして、御髪おろして、仁和寺の北院におはしましけるにまゐりて、兼賢阿闍梨出てあひたり、月明かくて詠みける

かかる世にかげも変らずすむ月を 見るわが身さへ恨めしきかな

意味は、

このように戦乱の続く世ですが、月は全く変わらずに美しい光を放っているのが恨めしい。そして何もできない自分が恨めしい。

と、崇徳院の悲劇にどうすることもできない自分の思いを詠んでいます。

争いに敗れ仁和寺の北院に身を寄せる崇徳院。

御髪をおろし、あらぬ姿にならせおわしましてというのだから、ぼろぼろの状態で上皇とは思えぬ御いたわしい様子に、西行の嘆きが伝わってきます。

そしてこのあと崇徳院は讃岐に流されてしまうのです。

 

西行の崇徳院を悼む和歌です。

ことの葉の なさけたえぬるをりふしに  ありあふ身こそ かなしかりけれ

崇徳院が非業の崩御を遂げた後その菩提を弔うため、讃岐の白峰の御陵に詣でた話が伝わっています。

崇徳院といえば、安井金毘羅宮にいってきましたよ。

悪縁切りのパワースポットです。

そういえば年中メールが来ていた人から、ぴったりとこなくなったけど、悪縁として切られたのでしょうか。

ここの絵馬は読んだらだめだよ、恐ろしいからね。

 

西行は晩年は伊勢神宮にいくのですが、お伊勢様で詠んだ歌が有名なこの歌です。

なにごとのおはしますかは知らねども かたじけなさに涙こぼるる

本当に涙がこぼれる歌ですね。

神の姿はみえないけれども、ただただありがたい、それだけですね。

この心を、我々は忘れてはいけないんだと思います。

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